【紅葉】京都・光明院 ~「そうだ 京都、行こう」に憧れて~
(16/12中旬 京都・光明院,Canon Eos Kiss X5i)
京都に知り合いがいなかった僕は,
「京都」に対してとんでもない憧れを抱いている.
それは,物心ついた時から京都をプロバガンダのごとく宣伝する本やテレビに影響されてきたのが大きいと思う.
「そうだ 京都、行こう」 とか,「そうだ 京都、行こう」とか…
おかげで小学校の頃,冬休み明けの教室で
「京都のおばあちゃんちに行ってきたんだ~」
と八ツ橋を配り歩くクラスメイトを前に,羨ましがっていたものだ.
そんな僕が初めて京都へ行ったのは,中学の修学旅行である.
あまりにも魅力がありすぎて,持ってきた 1万円を全て使い果たしたのを覚えている.
(Suicaの残高が不足していたら帰れないところだった)
以来,関西へ出かける機会があれば,必ず京都を経由するようにしている.
そのくらい京都が好きだ.
ただ,秋の京都は訪れたことがなかった.
むしむしした暑い夏や,凍てつくような寒い冬にしか,機会がなかったのだ.
ところが運のいいことに,12月中旬に京都へ行く機会を得た.
「おっ,もしかしたら紅葉を…?」
と思ったが,そう甘くはなかった.
「やっぱ清水寺だよな~」と天気やら調べてみると…
「『散りはじめ』……まじか.」
そう,12月は世間でいう 秋 ではないのである.
旬はとっくに過ぎているのだ.
「いや,そう言われても見たいものは見たい」
これを逃したら,次は何年後になるか分からない.
この時期に行けるのは,流星群並にレアなのだ.
「そうだ 京都、行こう」などと,思いつきで行けないのだ.
その後,実験とかやるべきことは後回しにして(おい),
とにかく京都で紅葉を見れる場所を探した.
本業そっちのけで,この準備や前乗りをすることについて,
同期は「狂気を感じる…」とつぶやいていた.
当日,はやる気持ちで新幹線に乗り,向かった先は…
紅葉の最後の砦 光明院
京都駅からJR奈良線で1駅の「東福寺」駅を降りて向かったのがココ.
(16/12 京都 光明院,Canon Eos Kiss X6i)
光明院(こうみょういん)と読むらしい.
新幹線で来たので,京都駅で降りても東福寺駅で降りても,料金は変わらない.
(別記事で説明する予定)
受付を済ませ,靴を脱いだところに見えたのは,
見るからに,すごそうである.
床の方に目を向けると,
常に真面目な僕には関係ないことだ,先へ進もう.
縁側で発見,紅葉である.
とりあえず,全体を見渡せるところから見ようと,突き当りの階段をのぼった.
枯山水庭園と紅葉と本堂の配置はこの通り.
午後に来たので逆光だ.
右側には,
最初に見たあの石組みである.
「三尊石組」と言うらしい.
そういえば,壁にこんなポスターが貼ってあった.
あの某JRのキャンペーンにも取り上げられていたのか…
幼少期から京都の紅葉を刷り込まれている僕としては,是非ともこの構図を収めなくては.
この石組み,植物の配置……あった.ここだ.
ポスターと比較すると,葉の数が少ないのが否めないが,自分としては満足である.
これだけでも京都に来た甲斐があった.
光明院は苔の美しい新緑や紅葉が見れることから,
別名「虹の苔寺」とも称される.
本堂の梁には,鳥の装飾が梁に施されている.いや,JALのロゴにしか見えない.
また,丸い窓の部屋があるのが特徴である.
光明院に来た理由の一つが,この丸い窓である.
「丸い窓」といえば,源光庵が有名だが,こちらはすでに旬を過ぎていたが,
光明院は,なんとか紅葉を収めることが出来た.
質素な建物を枠組みに,鮮やかな景色を楽しめる.
ほかにも,
ちょっとした手洗い場?があったり,
(丸ばっかりだな,光明院)
黒板が置いてあったりする.
静かな寺だけれども,文字はびっしり埋まっていた.
今回,光明院を初めて訪ねたが,京都で最も好きな場所の1つにしたい.
部屋はいくつかあるし,人も頻繁に来るわけではない.
この静かな環境はとても気に入った.
ここにいると落ち着けるのだ.
次の秋に来る機会があれば,また訪れたい.
おまけ
光明院のパンフレットは,とてもシンプル.
写真のボケ具合が時代を感じる…
(京都一人旅 続く)